骨折・脱臼は重度のケガになります
骨が折れたり、ヒビが入ったりする「骨折」と、関節が本来の位置からずれてしまう「脱臼」は、スポーツ中のアクシデントで発生することが多いです。
しかし、交通事故や転倒、転落などによっては、普段の生活の中でも起こる可能性はあります。
骨折・脱臼は、身体の土台となっている骨や関節を痛めるため、日常生活に大きな支障が出てしまいます。
数週間から1ヶ月以上と長期に及ぶケースもありますが、回復するまでの期間をなるべく短くするためには、受傷直後の処置が重要になります。
ここでは、骨折・脱臼について詳しくまとめてあります。
各外傷の原因や症状、対処法、予防法を、ぜひご確認ください。
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目次
骨折・脱臼によくあるお悩み
- 突き指をした後、指が全体的に腫れてきた
- 転倒し、肘が動かせなくなった
- 脱臼の再発を自分でも予防したい
- 脱臼の対処法が分からない
- 骨折からできるだけ早く部活に復帰したい
- 腫れや内出血の対処法が分からない
骨折・脱臼とは
どのようなケガなのでしょうか
骨折の原因と症状について
骨を損傷したケガを「骨折」といいます。
骨に傷がついた状態を指しますので、一部が欠けたり、ヒビが入ったりしたものも骨折になります。
●骨折の程度による分類
・完全骨折
骨の連続性が完全に断たれた(骨がポッキリと折れてしまった)骨折です。
・不全骨折
骨の連続性が完全には断たれておらず、部分的につながっている骨折です。
ヒビや亀裂骨折、陥凹骨折などが不全骨折に当たります。
●骨折のおもな原因
・外傷性骨折
骨の強度を超えた、大きな衝撃を受けることで発生した骨折を「外傷性骨折」といいます。
外傷性骨折が生じるのは、例えば以下のようなシーンが挙げられます。
・スポーツ中の激しい衝突
・スポーツや日常生活中の転倒
・高所からの転落
・車やバイクとの接触(交通事故)
・疲労骨折
疲労骨折は、骨の一部に繰り返しの負荷が加わり発生した骨折になります。
「ランニングによる下腿骨(すねの骨)や足の指の疲労骨折」「ゴルフスイングによる肋骨の疲労骨折」
など、スポーツが疲労骨折の原因となるケースが多いです。
・病的骨折
病的骨折は、病気によって骨の強度が低下し、わずかな外力で発生した骨折になります。
原因には、骨腫瘍やがんの骨転移、化膿性骨髄炎などが挙げられます。
また、骨粗鬆症の方が転倒した際、太ももの骨や椎骨(背骨)を骨折する場合もあります。
●骨折の一般的な症状
・痛み
患部周辺に激しい痛みをともないます。
また、骨折によくみられる局所症状には、骨の損傷部位にピンポイントで圧痛がある「限局性圧痛」や、離れた箇所から軸圧や牽引を加えた際に痛みが響く「介達痛」などが挙げられます。
・内出血
他の外傷と比較して、広い範囲に内出血が広がる傾向にあります。
・腫れ
内出血や炎症によって、患部が腫れます。
・機能障害
痛みによって関節を動かせなくなる場合があります。
また、身体を支える機能が失われるため、足の骨折では荷重をかけられなくなります。
●骨折特有の症状
・転位と変形
折れた骨が本来の位置から移動して、捻転や屈曲、短縮といった変形がみられる場合があります。
・異常可動性
完全骨折のケースでは、関節以外の箇所で大きく骨が折れ曲がる場合があります。
・軋轢音
折れた骨同士が擦れて、きしんだような音を指で触知できる場合があります。
その他、出血量が多い骨折では、手足の冷えや頻脈、虚脱といった「ショック症状」がみられたり、血腫が吸収される際に微熱がでる「吸収熱」が生じたりする場合もあります。
●骨折の併発症
骨折にともない、筋肉、腱といった軟部組織や血管、末梢神経などを損傷する場合があります。
損傷を悪化させないよう、受傷後は患部を安静に保つことが重要です。
脱臼の原因と症状について
脱臼とは、関節が外れてしまったケガになります。
肩関節や肘関節、顎関節などに脱臼が多い傾向にあります。
●脱臼の程度による分類
・完全脱臼
関節が完全に外れて、骨同士が離れてしまった脱臼になります。
・不全脱臼(亜脱臼)
骨の位置はずれているものの、部分的に関節面は接触している脱臼になります。
●脱臼のおもな原因
・外傷性脱臼
関節に大きな外力が加わり発生した脱臼を「外傷性脱臼」といいます。
外傷性脱臼が生じるのは、例えば以下のような状況が挙げられます。
・スポーツや日常生活中の転倒で手を強くつく(肩・肘の脱臼)
・転倒して肩を強くぶつける(肩・鎖骨の脱臼)
・テニスのサーブ、柔道の背負い投げで肩を強くひねる(肩の脱臼)
・大きなあくびをする(顎の脱臼)
脱臼時に、関節包や関節周辺の骨、軟骨を損傷することが多くなっています。
関節の構造が壊れてしまうため、脱臼は一度起こすと不安定感が残りやすくなることが特徴です。
・病的脱臼
病的脱臼は、病気によって関節がゆるくなり、非常に弱い負荷で発生した脱臼になります。
原因としては、以下のような病気が挙げられます。
・急性化膿性股関節炎、股関節結核(炎症によって関節が拡張する)
・リウマチ(免疫の異常で軟骨や骨が破壊される)
・脳血管障害後の片麻痺、神経麻痺(麻痺で関節を支える筋肉が緩くなる)
●脱臼の一般的な症状
・痛み、機能障害
患部周辺に激しい痛みがあり、関節を動かせなくなります。
・内出血
脱臼にともない血管を損傷してしまうため、患部周辺に内出血が広がります。
・腫れ
内出血や炎症によって、患部が腫れてきます。
・しびれ、知覚鈍麻
ずれた骨によって神経が圧迫されて、しびれが生じたり、感覚が鈍くなったりする場合があります。
●脱臼特有の症状
・変形
骨の位置がずれるため、「本来関節のあった箇所がへこむ」「関節頭がポッコリと出てくる」「関節が変な方向に折れ曲がる」など患部の変形がみられます。
・弾発性固定
脱臼した位置で骨が固定されるため、押して動かそうとしてもバネのように反発されてしまいます。
骨折・脱臼の対処法と予防法について
骨折・脱臼には
素早い処置を行いましょう
「身体を強打して、患部が大きく腫れてきた」「関節が外れて動かせなくなった」
など、骨折・脱臼が疑われる場合は、無理に動かさないようにしてください。
「POLICE処置」を中心に、できるだけ素早い対処を心がけましょう。
●POLICE処置
POLICE処置は、「Protect(保護)」「Optimal Loading(最適な負荷)」「Icing(冷却)」「Compression(圧迫)」「Elevation(挙上)」の頭文字をとった言葉です。
骨折・脱臼に限らず、外傷に対して行なわれる基本的な応急処置になります。
・保護
ギプスや包帯などで患部を固定して、再負傷を防止します。
身近なものでは、折りたたみ傘や段ボール、雑誌などを患部に当てて、タオルや包帯で巻き付けるようにします。
・適度な負荷
できる範囲で患部に負荷をかけるようにします。
血行を促すことで、患部に酸素や栄養素が運ばれやすくなるほか、関節拘縮や筋力低下の予防も期待できます。
※自己判断で動かすと、損傷を悪化させる可能性があります。
専門家の管理のもとで行うようにしてください。
・冷却
患部を冷やすことで、炎症を抑えます。
また、冷却によって神経の伝達速度が低下してくるため、鎮痛作用も期待できます。
保冷剤や袋に入った氷水をタオルで包み、15分を目安に患部を冷やします。
感覚がなくなったら一度冷却をやめてみて、また痛みが戻るようであれば再度15分程冷却します。
・圧迫
包帯やタオルなどで患部を圧迫することにより、腫れの広がりを抑えます。
締め付けすぎて、循環障害や神経障害を起こさないよう気を付けましょう。
手や足の指を5秒間圧迫し、2秒以上色が戻らない場合は、循環障害が起きている可能性があります。
また、身体の末端部分を触ってみて、感覚が鈍くなってないか確認することも大切です。
・挙上
患部を心臓よりも高い位置に挙げます。
重力を利用することで、患部の腫れや内出血を抑える効果を期待できます。
●医療機関に行く
できる範囲でのPOLICE処置を行いましたら、必ず医療機関に行くようにしてください。
整復(折れた骨や外れた関節を本来の位置に修復する施術)と固定を施すことで、痛みや腫れが早期に緩和しやすくなります。
時間が経つほど痛みによって患部が強く緊張し、整復がむずかしくなります。
また、ゆがんだ状態で骨が治癒したり、関節が変形した状態で残ったりする可能性もありますので、放置せずなるべく早めに専門家に相談するようにしてください。
●骨折・脱臼の予防方法
転倒や接触、事故など、予想しないタイミングで骨折・脱臼は起こるため、完全に予防することはむずかしくなっています。
しかし、日ごろから以下のような対策をしておくと、ケガのリスクを下げることができます。
・ウォーミングアップ
運動前には、軽いジョギングや体操などで必ずウォーミングアップを行うようにしましょう。
身体の連動性を高めておくことで、転倒したり身体の一部に負荷がかかり続けたりすることを防止できます。
・クールダウン
疲労がしっかりと抜けるよう、クールダウンも行うようにしてください。
運動後は筋肉をゆっくりと伸ばすストレッチが有効とされています。
・筋力アップ
一度脱臼をされた方は、再負傷しやすくなっています。
リハビリとして肩まわりの筋力を鍛えておきましょう。
・テーピング、サポーター
テープやサポーターで関節の動きを制限しておくと、脱臼の予防を期待できます。
GOコンディショニングLab.
はり灸・接骨療院の
【骨折・脱臼】アプローチ法
当院では骨折や脱臼の疑いがある場合、超音波画像装置と徒手検査で状態を確認致します。
異常と判断した場合、応急処置として包帯と固定療法を行い、提携先の整形外科での受診をお願いします。
整形外科での精密検査やご指導を受けた後、医師の同意が得られましたら、当院での施術やリハビリテーションが可能となります。
その場合、患部は超音波療法(LIPUS)という骨折に特化した機器で対応します。
骨折・脱臼の場合は保険施術が可能です。
著者 Writer
- シミズ ゴウ
清水 剛 - ■所有資格
・鍼灸師
・柔道整復師
・心肺蘇生上級救命者
・JATI-ATI(トレーニング指導者)
・パーソナルトレーナー
・介護予防機能訓練指導員
■出身
東京都
■トレーナー・施術経歴
・プロ野球シーズン帯同トレーナー
・プロ野球選手自主トレ帯同
・劇団四季常駐トレーナー、全国ツアー帯同
・その他劇団トレーナー兼務
・甲子園出場高校トレーナー帯同
・高校アメリカンフットボールトレーナー帯同
・演歌歌手全国旅回りトレーナー帯同
・アーティスト東京ドームライブ帯同
・リオデジャネイロ・東京オリンピックロードレース出場選手施術
・ドラマ出演女優施術
・舞台俳優施術
・元プロ野球選手多数施術
・女子ソフトボール選手施術
・女子プロゴルファー施術
■得意な施術
・スポーツマッサージ
・スポーツ外傷・障害施術
・鍼灸
・骨盤矯正
・トレーニング指導
■ご来院されるお客さまへ一言
心身の健康を一緒に作りましょう!
当院のご紹介
ABOUT US
GO コンディショニングLab.はり灸・接骨療院
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